[私の語学人生18] 〜2年ぶりの日本〜

[私の語学人生18] 〜2年ぶりの日本〜

さてフランスでも季節が2度巡り、
私の帰国日は刻々と迫ってきました。



1年目の修士課程は死ぬほど大変でしたが、
2年目はそこで頑張った貯金もあって、
何不自由なく、フランスでの生活、
そしてフランス人とのコミュニケーションを
楽しむことができました。



小さい頃のアメリカでの2年間が私の人格形成に
与えた影響はどうやらとても大きかったようで、
日本人としてまともに生きる術は身につけてきた
ものの(…多分…笑)
外国で暮らす度に、どこか「ふーっ」と自分がのびのび
自由になるような、懐かしい解放感があるのも事実で、
この感覚を手放すのは名残惜しいな〜と
思ったりしていました。



自分の意見をお互いに自由に言い合えること
意見を言って良いだけでなく、それが好まれること
人に気を遣わず、自分のしたいようにしていいこと
人間は元々完璧じゃないし、ダメなもんだよね〜、
という前提の上に社会が成り立っていること。



フランスのこうした個人主義的なところや緩さに
日本人として苛立ってしまうこともあったので
良いことばかりではもちろんないのですが、
でも、自分自身の個性も、日本にいるときよりは
むき出しの状態で解き放たれていたのは間違いありません。



私は帰国自体は嫌ではありませんでした。
そろそろ仕事がしたくてうずうずしていたからです。
ただ、個人主義的なフランス人の中だけで2年間暮らし、
フランス人の働き方やバカンス中心の生き方を
間近で見て、
私は、自分の中の自由人的な部分が強くなってしまい
もう2度と以前のような滅私奉公はできないのでは
ないかと帰国にあたって少し不安に思っていました。



ところが。
ついに帰国して仕事に復帰した途端。
一気に忙しくなると同時に、私は完璧に元に戻り、
もう無理かも…なんて思っていた深夜までゴリゴリ
働くスタイルに何の違和感もなく戻っていました。
戻れるもんですね〜😂
もうフランスの個人主義なんて何処へやら!



目の前の仕事にすぐまた没頭、忙殺の日々に戻り、
職場では意見を直接言う前に根回しをし、
先輩後輩との飲み会やカラオケの楽しさに、
やっぱ日本最高‼️となり(ド昭和世代の飲兵衛です)
…我ながら、母国、そして古巣への瞬殺の適応ぶりに
びっくりでした😅。



小学生の頃にアメリカに適応したのと同じくらい、
フランスにも適応したつもりでいましたが、
幼い子供の頃の、日本を消して外国に適応していく
ような上書きの適応の仕方と
既に日本人としてアイデンティティが確立してから
それに付加する形で外国に適応するのとでは
全く違うのだなと改めて思いました。



2年ぶりの日本は…
とにかく食べ物が美味しかったです✨
フランスも美味しいですが、日本も最高に美味しい。
そして外食が、特にランチが、びっくりするほど安い!
盛り付けがラーメンの丼一杯の中ですら美しい。
温かいおしぼりが心に沁みる。



そして、人が、社会が、きめ細やかで優しい。
シャンプーの詰め替え一つに、
「ハサミ無しで手で切れた方が便利だな」
「注ぎ口は固くないとヘナヘナして不便だな」
という企業の奉仕精神が詰まっています。
店員さんに何を聴いても丁寧に対応してくれて
フランスのように「え?私昨日からこの店で働いて
るんでちょっと知りません」とか言われない。



仕事でも、関係する仕事をする人や機関が
各々の守備範囲の120%をカバーする仕事をするので
その思いやりの20%の重なり合いで引き継ぎがスムーズに行われ、ミスが生じにくい。
職場の人間関係も、気を遣う場面もあるけれど、
ぬくぬくした家族的な温かさがまた嬉しかった。



外国に暮らすと、自分の国のことがよく分かる
とはよく言ったものです。
そしてどこに暮らし、どの言語を使って生活するか
によって、発揮される自分の性格も変わってくるのが
面白いなと思います。



フランス人社会の中にどっぷり浸った2年間だったからこそ、
帰国後、日本にしみじみすることも多かったのでした。

~To be continued★~

PROFILE

法律関係で17年のキャリア
米仏在住経験、仕事での国際交渉等の経験から
英語によって世界に羽ばたく人を増やしたいと
英語コーチとして起業☆

✔仕事で英語が必要
✔読み書きはできるけど会話に自信が無い
✔一般的な英会話では対応できない、
 会議、交渉や研究発表など、
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